Poison

毒りんごを思わせる美しいボトル、予想もしない驚きの商品名、くらくらする香り

1980年代後半のクリスチャン・ディオールの名香、Poison”毒”

発表の翌年、日本で大人気に。
型破りな商品名を決定してのち、香りを調合した話は有名です。
持続性の長さと、頭をツンとつきぬける位の、くらくらとするケミカルさ、甘くスパイシーな花とムスクを感じさせるバルサミック調の香りは毒という魅惑的な小悪魔的な名前にぴったりです。気軽につかうためのトワレ濃度ですが、パフュームじゃないかな?くらいの香りの強さ持続さ、蓋をあけると、時がたったというのに、当時を思わせる香りは健在です。
”ボトルデザインは、アダムとイブの禁断のリンゴと火山のイメージでつくられた手のひらにぴったりと収まるサイズ” だそうで、たしかに手のひらにすっぽりと収まります。
白雪姫にでてくる毒りんごをもった継母みたいだと、私は感じました。

今の日本の風土でプワゾンほどの強い香りはどうなのかな?(もともとアメリカ向けの香り)とふと思いますが、当時の特にヨーロッパ、アメリカでは印象的な大人の女性に仕上げてくれる香りだったのでしょう。当時の日本もバブルの勢い、日本人女性も負けずに身に着けていました。今でしたら気軽にというのはちょっと難しいですね。素敵な香水なんですけれど、人を場を選ぶ香水だなと思います。

歳相応になれば思うだろう大人の香りをつけたいし、私の場合はケミカルから解放された歳相応の大人の香りをつくってみたいと思わせてくれた香りの1つです。そうして出来上がったものが、カサブランカの香りになりました。

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